5月7日に開催される第26回南方熊楠賞授賞式・受賞記念パーティー、参加には申し込みが必要です!
授賞式の記念講演は、第26回南方賞受賞者・中沢新一氏による『粘菌と華厳』。
授賞式は定員200名、受賞記念パーティーは定員60名。お申し込みはお早めに!
南方熊楠顕彰館 南方熊楠邸
http://www.minakata.org/cnts/news/index.cgi?c=i160507
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5月7日に開催される第26回南方熊楠賞授賞式・受賞記念パーティー、参加には申し込みが必要です!
授賞式の記念講演は、第26回南方賞受賞者・中沢新一氏による『粘菌と華厳』。
授賞式は定員200名、受賞記念パーティーは定員60名。お申し込みはお早めに!
南方熊楠顕彰館 南方熊楠邸
http://www.minakata.org/cnts/news/index.cgi?c=i160507
第26回南方熊楠賞受賞の中沢新一先生のご著書から、熊楠や熊野について語られている文章を改めて確認しています。
2010年発行の『縄文聖地巡礼』。
中沢新一氏と坂本龍一氏が田辺を訪れて、南方熊楠顕彰館&南方熊楠邸や、熊楠の自然保護運動の象徴である神島や、熊楠の菩提寺である高山寺をめぐります。
紀伊田辺へ坂本さんと行こうと思ったのは、ぼくにとっても坂本さんにとっても、南方熊楠という人が大きな存在であり続けているからです。坂本さんのアルバム『音楽図鑑』(1984年)の背後にあるのは、あきらかに南方熊楠の存在だったし、ぼく自身は『森のバロック』(1992年)という本を書いて熊楠の心の世界を解き明かそうとしましたが、熊楠については繰り返し何度でも考える必要があると思っています。
(坂本龍一・中沢新一『縄文聖地巡礼』木楽舎、84頁)
南方熊楠の英語で書かれた手紙の一部。
As for the Monkey-God of Itoda, I must say that I was perfectly stunned with despair on my return from the tour to find the whole grove, that formerly added much to the sacredness of this shrine, entirely disappeared — the preservation of the many hundred years old Chinese Camphhor-tree being quite out of the question. The scenery has been totally destroyed. This sort of Vandalism, which is practiced of late years daily in this country, would seem to result not before long in the disastrous ruin of the patriotic as well as the aesthetic sense of the Japanese.
(1909年2月19日付グリエルマ・リスター宛書簡、山本幸憲編『南方熊楠・リスター往復書簡』南方熊楠邸保存顕彰会、24頁)
訳すとこんな感じです。
※ ※ ※ ※ ※ ※
糸田の猿神に関しては、すべての木々(以前これらの木々がこの神社の神聖さを深めていました)が完全に姿を消した(樹齢何百年のタブノキの保護どころの騒ぎではなく)ことを見つけてからの帰路に私は絶望で茫然自失したと言わなければなりません。
風景は全く破壊されました。
この種の野蛮な行為(この国では近年日常的に行われています)は、ほどなく日本人の愛国的な感覚や美的な感覚の惨たんたる破滅という結果をもたらすように思われます。
※ ※ ※ ※ ※ ※
明治時代に行われたことを思うと、明治維新を経ずに日本が近代化することができたとしたら、日本は今よりももっと豊かな美しい国になることができたのでは、と思わされます。