南方熊楠が主人公の伝奇ロマン『ヒト夜の永い夢』読了

武将の名を名乗るSF作家・柴田勝家さんの『ヒト夜の永い夢』(ハヤカワ文庫JA)、本編、スピンオフ前日譚を含めて『ヒト夜の永い夢』を読了。

南方熊楠が主人公で、佐藤春夫や植芝盛平が登場します。熊楠と植芝盛平は田辺市名誉市民、佐藤春夫は新宮市名誉市民。他に岩田準一、岡崎邦輔、孫文、福来友吉、江戸川乱歩、北一輝、宮沢賢治、石原莞爾などが登場。登場人物だけでヤバそうな雰囲気がしますが、内容は期待を裏切らず、ぶっ飛んでいました。

北一輝 vs. 南方熊楠!
熊楠の研究によって作り出された粘菌コンピュータを搭載した自動人形「天皇機関」!
天皇機関を止めるために新たに作られた自動人形「粘菌機関」!
天皇機関 vs. 粘菌機関!
共に熊楠が作り出した粘菌コンピュータを搭載する2つの自動人形がぶつかります!!

「林修のニッポンドリル」で『森のバロック』

昨日5/30放送のフジテレビ「林修のニッポンドリル」で、2016年に第26回南方熊楠賞を授賞された中沢新一先生のご著書『森のバロック』が紹介されました。

宗教人類学者・中沢新一先生による南方熊楠についての論考(せりか書房、1992年)。熊楠の思想の未来的な意義が論じられています。名著です。

この本が発行されてからもう四半世紀が経つんですね。

講談社学術文庫で文庫化されています。