町内のとある神社でお祭りされている熊野権現の石祠。
石祠の両側面に銘が入っていて、たぶん嘉永6年正月28日。
全国の熊野神社には御祭神をイザナミ、速玉之男、事解之男とする所が多いのですが、それはたぶん明治の神仏分離以降のことで、神仏分離以前はただ熊野権現と呼ばれていたのではないかと思います。
「権現」とは字義的には「仮に現われた」ということ。仮に現われたものが権現です。
何が仮の姿をとって現れたのかというと、仏。本体は仏であり、仮に現われたものが神。その仮に現れた神のことを権現と称しました。
権現という神の称号は仏教色が強いため、明治の神仏分離により使えなくなりました。
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