GW中、全和歌山県民には和歌山県から不要不急の外出自粛を要請されていましたが、県外からの観光客が観光地に押し寄せました。
コロナ禍にあって国が分散型旅行を促進するなか、どうして特定の期間に人がどっと観光地に押し寄せるのか。
旅行需要の平準化は長らく日本の観光の大きな課題であったけれども、旅行需要の平準化に国が実効性のある取り組みを行ってこなかったことのツケがコロナ禍の今、回ってきています。
まず政府がしなければならなかったのは先進国なら当然批准している国際労働条約の132号(年次有給休暇)に批准することでした。
労働者は1年勤務につき3労働週(5日制なら15日、6日制なら18日)の年次有給休暇の権利をもつ。休暇は原則として継続したものでなければならないが、事情により分割を認めることもできる。ただし、その場合でも分割された一部は連続2労働週を下らないものとされる。
1970年の有給休暇条約(改正)(第132号)
休暇給与は先払いとし、祝日や慣習上の休日は年次有給休暇の一部として数えてはならない。また、病気やけがによる欠勤日は、一定の条件下で年休の一部として数えないことができる。有給休暇を受ける資格取得のための最低勤務期間は6ヶ月を超えてはならない。休暇を取る時期は、原則として使用者が当該被用者またはその代表者と協議してきめることとする。…
祝祭日に国民を一斉に休ませる今の休暇制度から、個人が時期を選んで最低10日程度連続して休める国際基準の休暇制度に変えることが、旅行需要の平準化を推し進めるのには必要なことだと思います。