昨日、半年ぶりくらいに県境を越えて訪れた七里御浜。7里、約28kmの御浜。
— てつ@み熊野ねっと (@mikumano) June 5, 2020
「みはま」は、神様のものであることを表す接頭語「み」+「はま」で、神様の浜を意味するのでしょう。
七里御浜が見えてきたとき、嬉しい気持ちになりました。 pic.twitter.com/7yyilQGP7m
七里御浜から眺める熊野灘。5ヶ月ほど前のこの自分のツイートを見ていて『帝都物語』を思い出しまた。
明治十一年九月。
荒俣宏「帝都物語異録 龍神村木偶茶屋」『帝都物語異録』原書房、10頁
その日、熊野灘の七里御浜は、見晴るかすかぎりひろがる淡い青の海面をいつになく波立たせていた。
白波が、飽きもせずに浜へ打ち寄せ、白いうさぎが群れるかのような波紋を残しては、沖へと引いていった。
保(やす)は大馬(おおま)の前浜を守る獅子岩の下に立って、熱心に沖を眺めつづけた。
帝都破壊を目論む魔神・加藤保憲の誕生の秘密が語られる短編小説「帝都物語異録 龍神村木偶茶屋」の冒頭。
まだ魔神・加藤保憲となる前の14歳の少年・保(やす)が七里御浜の獅子岩の下から沖を眺める場面から物語は始まります。
少年はこの後、鬼に出会い、導かれて、魔神・加藤保憲となります。
リンク