音無川に架かる「ささやき橋」。
以下、南方熊楠の民俗学における唯一の弟子、雑賀貞次郎の著書『南紀熊野の説話』に収められた「音無川、ささやき橋」より。
熊野の本宮は、あたりの山を音無ノ山、流るる川を音無川、村を昔は音無ノ里という。共に古歌によまれたものが多く、本宮の旧社家に音無氏あり、例の「紀伊の国」の「音無川の水上に……」の唄から、今も音無川は名高くその川に架けた私語橋とともに名所となっている。
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音無川、ささやき橋:雑賀貞次郎『南紀熊野の説話』
「例の『紀伊の国』の『音無川の水上に……』の唄」は、幕末から明治にかけて全国的に流行した端唄(はうた。技巧の少ない短い俗謡)。
端唄「紀伊の国」
Youtubeで聴くことができます。
昭和05年(1930年)普及盤 ニットーレコード 端唄 定価五十銭
唄唱:作榮
こちらは最近のもの。