先日、油戸門(ゆともん)について質問がありました。
中世の京方面からの熊野詣は、熊野三山巡拝ののち、再び本宮を訪れ、本宮より下向するのですが、その折、道者は、本宮の油戸門(熊野本宮回廊十二門のひとつ)にて先達(せんだつ。熊野詣の案内人。山伏が務めました)より熊野牛王法印と梛の葉をいただいてから、帰途の旅に出立しました。
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私もどこが油戸門だったのか知らないのですが、たぶんここだったのではと思うのは、熊野十二所権現のうちの第9殿「一万十万」の前の門。
一万十万とは一万眷属・十万金剛童子のこと。一万十万には一万の眷属と十万の金剛童子がお祀りされています。このうちの金剛童子に関してですが、梛の葉は金剛童子が変化した姿だとされます。
したがって梛の葉を手渡すのには、「一万十万」の門がふさわしいのではないかと思います。私の想像でしかないので違うかもしれませんが。