熊楠のクリスマス

メリクマ〜♪ 『南方熊楠全集』に収められた熊楠の文章のなかでクリスマスのことに触れているのはこの箇所だけ。

英国にクリスマスの前夜、ホリー(モチノキの一族)を売ること、わが国節分にヒイラギを売るごとし。ホリーの葉に刺あるものは、素人にはヒイラギと見分けのつかぬほど似たり。葉に刺あるを戸にさせば男の威強く、刺なきをさせば女の威強しなどいう。小生は何故これを用うるかはちょっと知らぬが、まずはやはり刺にて鬼を逐う旧風ののこりと存じ候。(クリスマスは、ヒーゼン時代の冬至また新年を祝せし季節が偶然キリスト降誕に近きゆえ、それへ持ち込みしなり。)
(明治45年5月23日付高木俊雄宛書簡『南方熊楠全集第八巻』543頁)

東京上野の国立科学博物館では  記念企画展「南方熊楠 100年早かった智の人」が開催中!
東京近郊の方はぜひどうぞ♪