疱瘡(ほうそう)除けに霊験があるとされた黒尊仏の疱瘡護符、どんなだったのかな? どこかに残っていないかな?
疱瘡は天然痘。今は根絶されましたが、非常に強い感染力と高い致死率のために恐れられた感染症です。
黒尊仏は疱瘡神と崇められた高さ30m以上の岩。『紀伊続風土記』には「倶盧尊仏」の名で以下のように記されています(私による現代語訳)。
○ 倶盧尊仏
『紀伊続風土記』津荷谷村(現代語訳)
村の東の谷にある。高さ十余丈の巌をいうのだ。疱瘡神と崇める。また鉾島ともいう。奉祭する者から村民に疱瘡護符を出す。
黒尊仏は疱瘡神と崇められ、祈ると疱瘡をまぬがれると信じられ、村民に疱瘡護符が出されました。