新宿熊野ツアーで訪れた場所4つ目は、十二社熊野神社(じゅうにそうくまのじんじゃ)の近くにある東京都庁舎。
展望室から中野長者鈴木九郎が開拓した土地を見下ろしました。
写真中央が鈴木九郎創建の十二社熊野神社。
写真中央が鈴木九郎開基の成願寺。
中野や新宿は、鈴木九郎という熊野にルーツを持つ人物が切り開いた場所なのです。
都庁舎は淀橋浄水場の跡地に立っています。淀橋という地名は神田川にかかる「淀橋」という名の橋に因みますが、その橋のかつての名は「姿見ずの橋」。
中野長者と呼ばれるほどの富豪になった鈴木九郎は、増える財産の保管に困って人夫を雇い、この橋を渡った向こうの人跡まれな場所に財産を埋め隠すようになった。鈴木九郎はその隠し場所を洩らされるのを恐れて、人夫を作業後に斬り殺しては、その死体を隠していた。橋を渡った人夫は原野に消え、二度と戻ってくることはなかった。そこで、その橋を人々は「姿見ずの橋」とも「おもかげ橋」とも呼んで恐れた、という話が伝わります。
「姿見ずの橋」が淀橋と改名されたのは江戸時代になってからのようです。