旧丹鶴小学校跡地の遺跡を新宮市はどうするのか

紀南新聞

6月29日付の紀南新聞さんの記事。旧丹鶴小学校跡地の遺跡を新宮市はどうするのか。文化複合施設をどうするのか。

新宮市の2016年6月1日現在の人口が30,030人
予測される2040年の人口が17,639人。
生産年齢人口(15歳以上65歳未満の人口)、とくに若年女性人口(20歳以上40歳未満の人口)が激減する情勢のなか、新宮市はどうやって自治体を維持していくのでしょうか。

新宮市の2040年の若年女性人口は1,119人。どうやって人口減少を下げ止めていくのでしょうか。

少ない人口で地域を維持していくには外貨の獲得と獲得した外貨を地域内で回すことが必要ですが、新宮市はどうやって外貨を獲得するのでしょうか。

それとも人口減少を補うほど多くの移民を受け入れるのでしょうか。その場合、どうやって多くの移民を新宮市に呼び寄せるのでしょうか。

それとも滅びるがままにするのでしょうか。

新宮市がいったい何を目指しているのか。
新宮市はやはり熊野地方にとって重要な場所なので、とても気がかりです。

私はかつて日本の宗教の中心地であった熊野という日本にとって特別な地方を消滅させたくはありません。

私は熊野を世界的な観光地、世界的な聖地にしたいと考えています。人口減少を補うほど多くの観光客を国内外から受け入れたい。

人口減少を補うほど多くの移民を受け入れることよりもはるかに熊野地方では現実的な方向性だと私は考えます。

国史跡レベルの価値がある遺跡であれば、新宮市民の力でぜひとも魅力的な観光資源に磨き上げていただけたらなあと思います。

※人口の推計データは、増田寛也編著『地方消滅 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書)』を参照しました。

旧丹鶴小学校跡地の遺跡

久しぶりにホコジマさんにお参り

ホコジマさん二の鳥居

久しぶりにホコジマさんにお参りしました。

川湯温泉の背後にある飯盛山の山頂近くにかつて大きな岩がそそりたっていました。高さ10m、周囲15mもの大岩。

その岩をホコジマさんと呼んでこの地方の有力な2家がお祀りしていました。

南方熊楠はホコジマさんについて以下のように記しています。

……那智から雲取を越えて請川に出て川湯という地に到ると、ホコの窟という底の知れない深穴がある。ホコ島という大岩がこれを覆う。ここで那智のことを話せば、たちまち天気が荒れるという。

亡友栗山弾次郎氏方より、元日ごとに握り飯をこの穴の口にひとつ供えて、周囲を3度歩むうちに必ず失せてしまう。石を落とすと限りなく音がして転がって行く。この穴は、下湯川とどこかの2つの遠い地へ通じている。昔の抜け道だろうと聞いた。栗山家は土地の豪族で、その祖弾正という人が天狗を切ったと伝える地を、予も通ったことがある。いろいろと伝説もあったろうが、先年死んだから尋ねようがない。
南方熊楠「ひだる神」〔口語訳てつ〕

ホコジマさん

ホコジマさんは終戦前後の2度の大地震で谷に滑り落ちて砕けてしまって、今では大岩はありませんが、大岩の跡地には祠が建てられていて今でもお祀りされています。

 

宗教人類学者の植島啓司さんがランキング付けした日本の聖地ベスト100ではホコジマさんは第24位に選ばれました。

紀南新聞さんで神内神社のことが記事に

神内神社

紀南新聞さんに神内神社(こうのうちじんじゃ)のことが。
http://www.kinan-newspaper.jp/?p=2625

東京芸術大学先端芸術表現科の学生と教員が神内神社を訪れたことが記事になっていました。

『原始的精神を学びにきた』とのこと。

神内神社は岩壁をご神体とする無社殿神社。
そのご神体の岩は熊野カルデラの火山活動が生み出した岩体です。

日本人の信仰の古い形を今に伝える聖地のひとつです。

宗教人類学者の植島啓司さんがランキング付けした日本の聖地ベスト100では神内神社は第10位に選ばれています。

私も大好きな場所。